中島一彰 先生
コロナ禍を挟んで数年振りにRSNA(北米放射線医学会)に参加しました。
空港を一歩出て最高気温でもマイナスの冷気に触れてシカゴに来たことを実感。
会場では乳腺のセッションを中心に参加しましたが、マンモグラフィ検診において診断能の高いトモシンセシス(DBT)を用いるのは前提として、高濃度乳房や乳癌発症のハイリスク者へのsupplemental screeningにUS、造影MG、造影MRI、AIなど何を用いるべきかという議論がされており、日本の遅れを感じるところ大でした。
一方で拡散強調像のセッションでは名古屋大学の飯間先生が世界をリードする演者のひとりとして講演されており誇らしく思うのと同時に、乳腺領域全体に日本からもっと発信していかなければならないと感じました。
ポスターディスカッションは、今回は座長もおらず全体に閑散とした印象で、私のポスターも前日アルコールを控えめにした甲斐もなく、通りすがりで聴いてくれた方がごく少数であり拍子抜けでした。
機器展示は広大なフロアを使って賑わっていましたが、HOLOGIC社の新DBT装置のTilt機能(車いす使用者や高齢者に有用)や、SIEMENS社の高速化しつつ画質を向上したDBT装置(こちらはすでに日本導入済み)のとくに再構成画像の回転viewに興味を惹かれました。
コロナ禍を経てオンデマンド機能が充実しており、学会の開催形態も今後さらに変わっていくとは思いますが、とくに若い方はぜひ現地に足を運んで刺激を感じて頂きたいと思いました。
静岡がんセンター乳腺画像診断科 中島一彰
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